畳を知る
畳の名称
畳は大きく3つの部位でできています。
それぞれの名称や特長を知っておくと、
畳のケアやオーダーにもお役立ていただけます。
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1畳表(たたみおもて)
畳の表面部分のことです。い草で織ってある物が一般的ですが、最近はお手入れが簡単で色のバリエーションが豊富な化学樹脂製のものも増えています。当店では「ダイケン」「セキスイ」「美草」の3メーカーより豊富なラインナップからお選びいただけます。
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2縁(へり)
畳のフチを止める布地です。最近は化学繊維性のものがほとんどで、色柄も豊富に揃っているので、部屋のインテリアの雰囲気に合わせてお選びいただけます。通常、お店に在庫がある10種程度の色柄しか選べない場合が多いですが、当店では「高田織物」の良質な「大宮縁」を1000種以上からお選びいただけます。
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3畳床(たたみどこ)
畳表を縫い付ける、畳の芯に当たる部分です。藁を圧縮した昔ながらの「藁床」に加え、最近では藁と藁の間にポリスチレンドームを挟んで軽量性や耐湿性を持たせた「藁サンド」や、価格が安く機能的でダニも付きにくい「建材床」なども増えています。
畳の種類
ひとえに畳といっても、いくつかの種類に分かれています。
用途やお部屋の雰囲気に合わせて、最適なものをお選びください。
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縁付き畳
畳床に畳表をはり、ふちを縁(へり)で止めてある、もっとも一般的なスタイルの畳です。畳の角が縁の布地で保護されているため、痛みにくいという特長もあります。最近は畳表や縁に様々な色や柄のバリエーションが増えたため、お部屋の雰囲気に合わせてオーダーすることも可能です。
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縁なし畳
畳床に畳表をはっただけの畳で、琉球畳・琉球風畳と呼ばれる場合がほとんどです。畳表は、目が荒い「琉球表」と、目が細かい「目積表」の織り方があり、縁付き畳以上に技術力が問われる畳です。化学樹脂製の畳表が使われる場合がほとんどで色のバリエーションが多く、洋風の家のインテリアにもよく合います。
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床の間
床の間に敷く専用の畳です。龍鬢表(りゅうびんおもて)という飾り畳用の織り方を使いますが、最近では一般的な畳表を使う場合も多くあります。
畳替えの種類
畳のクズが服に付いたり、縁(へり)がすり切れたり、
畳表がデコボコしたりささくれで
痛みが目立ってきたら、畳替えの時期です。
程度によって畳替えの方法も変わってきます。
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表替え
畳表がデコボコしたり、裏返しした後でさらに痛んできたら表替えのタイミングです。畳表のみを貼り替えます。縁なし畳、縁付き畳、いずれも対応可能です。
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裏返し
畳表のささくれや痛みが気になってきたら、裏返しをしましょう。文字通り、畳表を裏返して貼り直します。縁なし畳では裏返しはできません。
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新調
凹が気になったり敷居から畳が下ってきたら、この交換になります。畳床からすべて入れ替えて、新しい畳になります。
畳の効能
「畳の部屋はなんだか気持ちいい」と感じる人は多いでしょう。
実はい草の畳には、屋内環境を快適にし、
毎日の生活をもっと豊かにしてくれる様々な効果があるのです。
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畳は天然の「調湿器」!
い草は星状細胞で構成されていて、繊維と繊維の間には空洞がたくさんあります。この空洞が水分を適度に吸い込むため、じめじめする夏は除湿を、乾燥する冬には加湿を行ってくれます。
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畳は天然の「空気清浄機」!
い草には、窒素酸化物やホルムアルデヒド、二酸化窒素ガスなど、空気中の有害物質を吸着し減少させる作用があります。室内の空気を清め、癒しの空間を作りだしてくれます。
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畳は天然の「断熱材」!
藁などを圧縮した畳床とその上に貼られたい草は、優れた断熱効果を持っています。じめじめ暑い夏はひんやりカラッと、乾燥して寒い冬にはしっとりした温かさを、どの季節にも自然な快適さをもたらしてくれます。
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畳は天然の「衝撃吸収床」!
畳は適度な弾力性を持っているため、フローリングよりも足腰に優しく、万が一転んでしまったときもケガをしにくいメリットも。赤ちゃんや子ども、年配の方も安心して過ごしていただけます。
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畳は天然の「アロマテラピー」!
い草の香りにはヴァニラや樹木と同じリラックス効果があるアロマも含まれています。さらに、その吸着効果により臭いも吸い取ってくれるため、気持ちのいいアロマ空間を作り出します。
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畳は天然の「集中できる学習空間」!
畳が子どもの学習効果を高めるということはご存知でしょうか?実は、実際の実験で、畳の空間で勉強した子どもは集中力が続き成績も向上したことが確認されています。子ども部屋にもオススメです。